脱毛後に蕁麻疹(じんましん)……その原因は?

2018.07.15
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どんな脱毛方法でもアレルギーは発生します

光脱毛、医療レーザー脱毛などを施した後に、光を照射した部位に皮膚トラブルができて困った経験をお持ちの方もいるかもしれません。中には、たった一度の皮膚トラブル発症で脱毛そのものを諦めてしまった方もいるかもしれませんね。

脱毛時のアレルギー症状でよくいわれるのが「光過敏症」や「金属アレルギー」によるものです。光過敏症の場合は、脱毛機器が発する強い光を浴びた後に、屋外で紫外線を浴びた後に何らかの皮膚症状が出てしまうというものです。

また、脱毛機器などの金属に肌が触れた時に皮膚炎が起こる金属アレルギーも考えられます。この他に、脱毛ジェルの何らかの成分にアレルギーを起こしてしまうという「化粧品アレルギー」なども含まれます。

これらの場合は、原因となる紫外線や金属に触れると時間をおかずに症状が出てくるので、ある程度まで原因を割り出すことができます。また、時間をかけずに症状が治まることが多く、「症状としてはほとんど気にならないけれど、次は気をつける」という方も少なくありません。

中でも、怖いのが広範囲または一部分に広がる「蕁麻疹」です。強いかゆみを伴う湿疹や丘疹(きゅうしん)、赤みの強い斑点またはその斑点が融合し大きなアザのような状態に発展している症状などが含まれます。
この症状の場合、すぐには症状が現れることはなく、脱毛後6時間以上経過してから徐々に症状があらわれるという状況が多いのが特徴です。

どんな症状なの?その原因は?

蕁麻疹の症状は、先にも少し触れましたが、強いかゆみを伴う粟状の湿疹や、丘疹(きゅうしん)とよばれる硬貨くらいの大きさまで広がる丘のような形をした湿疹のほか、湿疹と強い皮膚の赤みをともなう紅斑(こうはん)などが挙げられます。
紅斑の場合は、かゆみというよりも、痛みや強いほてりを感じることもあるほどです。

これらの症状は個人差がありますが、症状が広範囲におよぶほか、症状が強く出てしまうことで生活に支障をきたすことがあります。また、出現した蕁麻疹は治癒までに数週間ほどかかるようです。とても根強いものであることも分かっています。

これらの症状は、そけい部(足の付け根)や腰回り、下肢など下半身に出やすい傾向があるようです。

時間を経て現れる症状は、先に触れた光線過敏症や金属アレルギーとは異なり、「遅延型アレルギー(Ⅳ型アレルギー)」といわれる状況となります。
光照射や医療用レーザーを照射することによって毛包が壊れます。体を守るために生まれた抗原(抗体をつくり出す物質)が体内に進出し、マクロファージによって分解された後に抗原刺激が起こります。
刺激によって炎症を引き起こす物質(サイトカイン)が生成され炎症反応が引き起こされます。

光照射から蕁麻疹が発生するまで時間がかかるのは、体の中でこのような働きが時間を追うごとに進んでいるからです。

必ずしも脱毛による蕁麻疹が起こるとは限りませんが、人によっては2回目以降の脱毛で蕁麻疹を発症する方もいれば、初めての脱毛でその状態に陥る方もみられます。
脱毛を経験していなくても、過去にやけどを負ったことがある方などは蕁麻疹が出やすい傾向にあるという医師の見解 も出されています。

脱毛による蕁麻疹(じんましん)は防げますか?

体に抗体があるかどうかを調べると「蕁麻疹の出やすさ」を推し量ることができますが、脱毛をするために抗体検査をすることは、体だけではなく金銭面での負担が大きくなってしまいますのでおすすめできません。

ただし、抗体の有無を知ったところで花粉症対策とは異なり、自己対策を講じることはできません。「抗体の有無に限らず蕁麻疹の発症を防ぐには、光脱毛・医療脱毛を受けないこと」ということが一番の自己対策となります。これでは本末転倒ですよね。

エステサロンなどで行う美容脱毛の場合は、医療提携が万全であるサロンを選ぶことである程度のフォローをしてもらえる可能性がありますが、過去に脱毛が原因で蕁麻疹が起こったという方は、美容脱毛は避けた方がよいでしょう。

脱毛を専門に行う美容外科や美容皮膚科では、光照射による蕁麻疹などのアレルギー発症の既往症がある場合には、医療レーザー照射前にステロイド剤の内服を行うことで症状の出現を抑える治療を併用することがあります。また、抗アレルギー薬を投薬しながら脱毛を続けるという方もいるようです。

2012年に発表された「光脱毛によるアレルギー患者に関する論文 」をもとに、このような治療方針を取る医師がいることは事実 ですが、美容外科医・美容皮膚科医の見解はそれぞれ異なります。

安全性を優先し、既往症を持つ患者に対しては、治療を断る医師も少なくありません。カウンセリングなどをうまく利用して、むだ毛のないキレイな肌を追求していきましょう。

まとめ

光脱毛によって引き起こされる強い蕁麻疹の発症は、体質にも寄りますので、さほど恐れる必要はありません。
ただし、万が一脱毛後に何らかの皮膚症状が出現した場合に備えて、医療提携があるサロンを選択するか、医師の管理下で脱毛ができる美容外科や美容皮膚科を検討することをおすすめします。